NVIDIA の CEO がAsian American Engineer of the Yearの「Distinguished Lifetime Achievement Award」 を受賞

投稿者: Isha Salian

アジア系アメリカ人の優れた科学者やエンジニア、ロール モデルを表彰する毎年恒例のイベント「Asian American Engineer of the Year」( アジア系アメリカ人エンジニア オブ ザ イヤー)において、NVIDIA の 創業者/CEO ジェンスン フアン (Jensen Huang) がDistinguished Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)を受賞しました。

フアンはバーチャル開催の授賞式で「AI コンピューティングの実現を加速させる並列コンピューティング技術分野のビジョナリーでありイノベーター」としての貢献が認められ表彰されました。また、移民でありアジア系アメリカ人でもある自身の経験について話をしました。

「私はまだスタートを切ったばかりという気持ちであり、NVIDIA も本当に始まったばかりなので、Lifetime Achievement Awardを受賞することに対して不思議な感じがします。しかし、この度の受賞は大変光栄で、感謝しています。この賞を NVIDIA の同僚たちと共有したいと思います。」とフアンは述べました。

Lifetime Achievement Awardの過去の受賞者には、ノーベル賞受賞者や宇宙飛行士のほか、TSMC の創業者であるモリス チャン (Morris Chang) 氏のような重要な経営者が挙げられます。このイベントは DiscoverE Diversity Council を母体とする非営利団体 Chinese Institute of Engineers/USA が主催しています。

フアンは NVIDIA の草創期と GPU アクセラレーテッド コンピューティングの誕生を振り返り、次のように語りました。「コンピューター産業の創成に間近で立ち会うことができた私は幸運でした。私たちはコンピューティング分野の重要課題の解決に思いを馳せ、さらには自分たちがいつの日か大手コンピューティング企業になる姿を想像していました。」

フアンの説明によると、NVIDIA の最初のチップが発表されて以来、コンピューター グラフィックスのシーンの複雑さは約 5 億倍に高まっています。またGPU アクセラレーションは、グラフィックスだけでなくハイ パフォーマンス コンピューティングや AI の領域にも応用され、これまで不可能とされていた分子生物学などの分野の課題にも対処するため活用が進んでいます。

「30 年近くを経た今、このコンピューティング手法が驚くべき成果を上げ、世界中のソフトウェア開発者やコンピューター メーカーによって採用され、科学者の必須ツールとなり、現代の AI の原動力にもなっていることは嬉しい限りです。エンジニアでいることが今ほど面白い時代はありません。」とフアンは述べています。

また受賞の機会を利用して、フアンはパンデミックをきっかけに最近アジア系アメリカ人への暴力的な攻撃が頻発していることを受け、移民一世としての自らの考えを語りました。

「他の移民たちと同様、アジア系アメリカ人もアメリカを織り成す一部です。この偉大な国から利益を得てきた一方で、国の建設に大きな貢献も果たしてきました。アメリカは完璧ではありませんが、移民一世としてはこの国が与えてくれた機会に深い感謝の念を覚えずにはいられません。アメリカが、私に授けてくれたのと同様のチャンスを将来の世代にも与えてくれることを願うばかりです。」とフアンは述べました。