RTX AI 搭載の PC とワークステーションは、ゲーマー、クリエイター、開発者、PC を毎日のように利用する人に、RTX でしかできない AI 機能と最高のパフォーマンスを提供します。
RTX テクノロジとコンシューマー初の AI 用 GPU である GeForce RTX が 2018 年に始動し、NVIDIA は AI コンピューティングへの転換を加速しました。それ以来、RTX 搭載の PC やワークステーションの AI は人気のエコシステムとして著しく成長し、利用者は 1 億人を超え、AI 応用は 500 件を超えています。
生成 AI は現在、PC からクラウドまで、最新の流行機能の先駆者となっています。また、NVIDIA には AI に関して豊富な歴史と専門知識があり、幅広い AI の機能を処理するパフォーマンスをすべてのユーザーに与える上で役立っています。
職場や自宅のユーザーは生産性やエンターテインメント性を強化するソフトウェアを導入し、RTX の AI を最大限に既に活用しています。ゲーマーはお気に入りのゲームを驚異的な解像度と高いフレーム レートでプレイし、GeForce RTX GPU の AI の恩恵を感じています。クリエイターは <処理中です。お待ちください…> の表示や退屈な繰り返し作業から解放され、創作に集中できます。また、開発者は試作やデバッグの自動化に生成 AI を利用してワークフローを合理化できます。
AI の分野は急速に進んでいます。研究が進むにつれて、AI はもっと複雑なタスクに取り組むでしょう。そして、要求の厳しいパフォーマンス ニーズに対処するのが RTX です。
AI とは?
人工知能 (AI) の最も基本的な形態は、普通より賢いコンピューターです。明示的に命令がプログラムされていなくても、あるいは各命令を制御しなくても、コンピューター プログラムや機械が考え、学び、行動できることを指します。
AI は「大量のデータを取り込み、分析し、そのデータの中でパターンを見出すことでデバイスが自律的にタスクを実行できること」と考えて差し支えなく、この一連の動作は「トレーニング」と呼ばれています。
その遂行に本来であれば人間の知性を必要とし、多くの場合、相当なレベルのインプットを必要とする作業を、個人やグループの能力を超えた速さで実行するシステムを開発すること。AI は常にそれを目指して開発されます。そのため、AI は「従来のものを破壊するほど革新的で、世界を一変させるもの」と広く認識されています。
AI システムの主な利点は、経験やデータ内のパターンから学習し、新しいインプットやデータが与えられると、自ら結論を調整できることです。この自己学習により AI システムは、画像認識、音声認識、言語翻訳、医療診断、カー ナビゲーション、画像と映像の強化、その他無数の用途など、驚くほどに多様なタスクを遂行できます。
AI 進化の次のステップとなるのがコンテンツ生成、いわゆる生成 AI です。テキスト、画像、音声、アニメーション、3D モデル、その他の種類のデータなど、さまざまな入力に基づいて新しいコンテンツをすばやく作成し、それをイテレートできます。その後、同じか新しい形態で新しいコンテンツを生成します。
クラウドベースの ChatGPT など、普及している言語アプリケーションでは、短いテキスト要求に基づいて長い形式の作文を生成できます。Stable Diffusion などの画像ジェネレーターでは、説明文を入力すると目的の画像に変換されます。最新のアプリケーションでは、テキストが動画に、2D 画像が 3D レンダリングに変換されるようになりました。
GeForce RTX AI PC と NVIDIA RTX ワークステーション
AI PC は、AI を高速化するように設計された専用ハードウェアを備えたコンピューターです。以前は 3D 画像が読み込まれるまで無駄に時を過ごしていたのが、今では AI デノイザで瞬時に更新されるようになりました。
RTX GPU では、このような特殊な AI アクセラレータは Tensor コアと呼ばれています。この Tensor コアは、仕事でも遊びでも、処理要求が非常に高いアプリケーションで AI パフォーマンスを劇的に高速化します。
AI のパフォーマンスを測定する方法の 1 つが TOPS (兆単位の毎秒演算数) です。エンジンの馬力と同様に、TOPS という 1 つの指標があれば、PC の AI パフォーマンスがどれくらいかわかります。GeForce RTX GPU の現行世代では、そのパフォーマンスは下が約 200 AI TOPS で上は 1,300 TOPS 超えとなり、さまざまなノート PC やデスクトップから選択できます。プロフェッショナルは NVIDIA RTX 6000 Ada 世代 GPU でさらに上の AI パフォーマンスを手に入れています。
総体的に考えると、GPU なしの AI PC の現行世代の TOPS は 10 から 45 までです。
特定の AI タスクをローカルで、つまり、クラウドで実行するのではなくデバイスで実行できる PC の利点を必要とする AI アプリケーションがますます増えるでしょう。AI PC で実行する利点には、たとえば、インターネット接続がなくてもコンピューティングを利用できること、遅延が少なく、応答が速いこと、極秘の資料をオンライン データベースにアップロードしなくても AI にそれを利用してもらえるため、プライバシーが強化されること、などが挙げられます。
すべての人のための AI
RTX GPU がもたらすものはパフォーマンスだけではありません。RTX テクノロジでのみ可能な機能をもたらします。こうした AI 機能の多くはアクセシビリティに優れ、個人のスキル レベルに関係なく無数の人間に影響を与えます。
AI アップスケーリング、機能強化されたビデオ会議、インテリジェントでパーソナライズされたチャットボットなどのツールがあらゆるタイプのユーザーに恩恵を与えています。
RTX Video では AI を利用してストリーミング ビデオをアップスケールし、HDR で表示します。標準ダイナミック レンジの低解像度ビデオを最大 4K の高解像度で鮮明な高ダイナミック レンジに変換します。RTX ユーザーは、Chrome または Edge ブラウザーで配信されているほとんどすべての動画でワンクリックで一度有効にするだけでこの機能を利用できます。
NVIDIA Broadcast はシンプルな UI を備えた RTX ユーザー向けの無料アプリであり、ビデオ会議やライブ配信を強化する AI 機能をたくさん備えています。ノイズ除去とエコー除去によりキーボードのカチカチ音、掃除機の音、子供のわめき声など、不要な背景音が除去されます。バーチャル背景なら、優れたエッジ検出機能で背景を変えたり、ぼかしたりできます。ビデオ ノイズ除去は低品質なカメラ画像を滑らかにします。また、オート フレーミングと Eye Contact を使用すると、ユーザーが移動しても画面の中心で維持され、目がカメラの方向を見ているように処理されます。
Chat With RTX はローカルのパーソナライズされた AI チャットボット デモです。使い方は簡単。ダウンロードは無料です。
ユーザーは、ファイルを 1 つのフォルダーにドロップし、その場所にデモを向けるだけで、サポートされている大規模言語モデルに PC 上のローカル ファイルを簡単に接続できます。文脈に関係のある簡単な答えを求める問い合わせが可能です。
Chat With RTX は GeForce RTX PC や NVIDIA RTX ワークステーションの Windows でローカル実行されるため、瞬時に結果が出て、ユーザーのデータはデバイス上に残ります。Chat With RTX では、クラウドベースのサービスに頼ることなく、機密データをローカル PC 上で処理できます。第三者と共有したり、インターネットに接続したりする必要がありません。
ゲーマーのための AI
過去 6 年間、ゲームのパフォーマンスは AI 高速化で最大級の飛躍を遂げてきました。2019 年からは、NVIDIA DLSS をオンにすることでフレーム レートと画質が大幅に上がりました。これは AI を利用してビデオ ゲームのピクセルを自動的に生成する手法です。継続的な改善により、フレーム レートが最大 4 倍まで上がるようになりました。
そして、DLSS の最新版 3.5 で Ray Reconstruction が導入され、世界中で人気のゲーム タイトルの一部で画質がさらに強化されました。視覚的に豊かで没入感の高いゲームプレイの新しい基準を打ち立てました。
現在、500 を超えるゲームとアプリケーションが、レイ トレーシング、DLSS、AI を活用するテクノロジで遊び方と創作方法に革命を起こしています。
フレーム レートだけではありません。ゲーム キャラクターのインタラクティブ体験を強化し、過去の名作ゲームをリマスターする役割を担うのも AI です。
NVIDIA ACE マイクロサービスは、生成 AI を活用する音声モデルやアニメーション モデルも含め、開発者がインテリジェントなダイナミック デジタル アバターをゲームに追加することを可能にしています。CES で披露された ACE は、ゲーム キャラクターに命を吹き込み、PC ゲーミングの未来を垣間見せたことで複数の賞を獲得しました。
NVIDIA RTX Remix は、モッダーが驚異的な RTX 映像で過去の名作ゲームをリマスターするためのプラットフォームですが、レトロ ゲームの単純なテクスチャを、4K 解像度で、かつ物理をベースとするモダンなレンダリング マテリアルに変える生成 AI ツールを備えています。『Half-Life 2 RTX』や『Portal with RTX』など、いくつかのプロジェクトが既にリリースされており、また、制作中のものもあります。
クリエイターのための AI
AI は退屈な作業を減らしたり、自動化したりすることで創作のためだけに費やせる時間を増やし、クリエイターの創造力を解放します。こうした機能は NVIDIA RTX か GeForce RTX GPU を搭載した PC でのみ、最高速で実行されます。
Adobe Premiere Pro の Enhance Speech ツールは RTX で高速化されます。AI を利用して不要なノイズを除去し、会話クリップの品質を向上させ、プロフェッショナルが録音したような音にします。Mac と比較すると、RTX なら最大 4.5 倍高速になります。もうひとつの Premiere 機能である Auto Reframe では、GPU アクセラレーションを使用し、動画の中で最も関連性の高い要素を特定し、追跡したり、別のアスペクト比に合わせて動画コンテンツをインテリジェントに再構成したりします。
動画編集者の時間を節約する、もうひとつの AI 機能が DaVinci Resolve の Magic Mask です。以前は、編集者が被写体の色や明るさを調整するか、不要なオブジェクトを削除する必要があった場合、ロトスコーピングの手法か基本的なパワー ウィンドウとマスクを組み合わせ、背景から被写体を分離しなければなりませんでした。
Magic Mask はそのワークフローを一変させました。被写体の上に一本の線を引くだけで、AI がマスク範囲を一瞬で選択します。また、GeForce RTX ノート PC は、RTX 以外のノート PC に比べ、この機能を 2.5 倍の速さで実行できます。
これは、AI が創作活動のスピードを上げる方法の一例に過ぎません。現在、125 を超える AI アプリケーションが RTX で高速化されています。
開発者のための AI
開発者はスケーラブルな環境、ハードウェアとソフトウェアの最適化、そして新しい API を利用してソフトウェア アプリを開発していますが、その手法を強化しているのが AI です。
NVIDIA AI Workbench は、開発者が PC クラスのパフォーマンスとメモリ フットプリントを利用し、学習済みの生成 AI モデルと LLM を簡単に作成、テスト、カスタマイズするために役立ちます。これは使いやすい統合型のツールキットであり、RTX PC でのローカル実行から、実質的にあらゆるデータ センター、パブリック クラウド、あるいは NVIDIA DGX Cloud にスケールできます。
開発者は PC ユース ケース向けに AI モデルを構築した後、RTX GPU で Tensor コアを最大限に活用するためのソフトウェアである NVIDIA TensorRT を利用してその AI モデルを最適化できます。
TensorRT アクセラレーションは現在、テキストベースのアプリケーションと TensorRT-LLM for Windows の組み合わせで利用できます。このオープンソース ライブラリは LLM のパフォーマンスを上げ、Google の Gemma、Meta Llama 2、Mistral、Microsoft Phi-2 など、一般的なモデルのチェックポイントが前もって最適化されています。
開発者は、OpenAI Chat API 向けの TensorRT-LLM ラッパーも利用できます。コードを 1 行変更するだけで、LLM を活用する VS Code および JetBrains 用のオープンソース オートパイロットである continue.dev は RTX PC 上でローカル TensorRT-LLM を使用し、この一般的なツールで高速なローカル LLM 推論を実行できます。
NVIDIA は毎週、AI をもっともっと便利にすることでこのテクノロジの謎を解明し、RTX AI PC ユーザーのための新しいハードウェア、ソフトウェア、ツール、アクセラレーションを紹介します。
iPhone にも AI が導入されます。そしてそれは始まりに過ぎません。 AI Decoded へようこそ