「In the NVIDIA Studio」- ビジュアルエフェクトアーティストのジェイリップマンが裏舞台を紹介

by Gerardo Delgado · December 15, 2022

12 月の Studio ドライバで、GeForce RTX 4080 GPU が DaVinci Resolve を高速化、Omniverse Unreal Engine Connector をサポート

本投稿は、週刊の In the NVIDIA Studio シリーズの一部であり、注目のアーティストを称賛し、クリエイティブなヒントとコツを提供し、NVIDIA Studio テクノロジがクリエイティブワークフローをどのように改善するかを示しています。また、新しい GeForce RTX 40 シリーズ GPU の機能、テクノロジ、リソース、およびそれらがコンテンツ作成を劇的に加速する方法についても深く掘り下げています。

以前のバージョンのブログでは、12 月のStudio ドライバが本日入手可能であると誤って記載されていました。引き続き今月のドライバリリースの最新情報をご覧ください。

美しい魅力的なビジュアルエフェクトの制作は、映画制作を志す人にとって最も困難なタスクの1 つです。今週の NVIDIA Studio において、ビジュアルエフェクトアーティストであり映画制作者であるジェイリップマン (Jay Lippman) 氏の取り組みをご紹介します。

現在ダウンロード可能な最新のNVIDIA Studioドライバは、既存のクリエイティブアプリの機能を強化し、繰り返し行う作業を減らし、クリエイティブな作業を高速化します。

さらに、新しい NVIDIA Omniverse Unreal Engine Connector 200.2 を使用すると、Unreal ユーザーはアセットを送信して Omniverse Nucleus サーバーでライブ同期できます。これにより、Unreal と他のクリエイティブアプリと同期して、アセットを開いて編集する機能が解放され、より広大な仮想世界にてフルレイトレーシングの忠実度で構築できます。

また、NVIDIA Studio #WinterArtChallenge では、信じられないほどの作品が投稿されています。この投稿の最後にある注目のアートワークとアーティストの一部をチェックしてください。

(Inter) Stellar ビデオ編集のヒントとコツ

独学の映画制作者であるリップマン氏は、SF とホラーの大ファンとして育ちました。彼の YouTube チャンネルのショートスケッチのほとんどは、そのジャンルの映画や番組にインスピレーションを受けているそうで、そのコンテンツは主に彼のお気に入りのパンクバンドに由来しています。

リップマン氏は次のように話しています。「私はいつも、彼らが大きなレコード契約に頼らずに音楽をリリースしていることに感心していました。パンクの音楽シーン全体は、この DIY の文化を中心にしていました。私は、同じ考え方を映画製作の世界に持ち込みたくて、手持ちのツールを使い、自分が望むものを作成する方法を見つけようとしたのです」

その独立精神が、一流のグラフィックスの背後にある驚異と、それらを独自のものにするためのノウハウを示す SF シネマおよびチュートリアルである『Make Your VFX Shots Look REAL』を駆り立てています。

リップマン氏は、Blackmagic Design の DaVinci Resolve ソフトウェアを使用して、ビデオ編集、色補正、ビジュアルエフェクト、モーショングラフィックス、オーディオポストプロダクションを行っています。彼が持つ最新の GeForce RTX 4080 GPU により、エフェクトを自由かつ簡単に適用しながら映像を編集しています。

リップマン氏は、DaVinci Resolve、OBS Studio、Adobe Premiere Pro の Voukoder プラグインを介して利用できる新しい AV1 エンコーダーを活用し、40% 高速にエンコーディングを行い、より高い解像度と鮮明な画質を実現しました。

「GeForce RTX 4080 GPU は、グラフィックスを多用する作業、ビデオ制作、またはハイエンドストリーミングを行うすべての人にとって手軽なツールです」とリップマン氏は言います。

『Make Your VFX Shots Look Real』の大部分は、数百の 2D および 3D ツールを使用したノードベースのワークフローを特徴とする DaVinci Resolve の Fusion ページで作成されました。彼は自分の Blackmagic Pocket Cinema Camera から 6K 解像度の映像をアップロードし、VFX の合成に進みました。

まず、毎秒 24 フレーム以上で撮影されたカメラ映像のあらゆる動きの重要な要素であるモーションブラーを改良することから始めました。青い火の玉のようなアニメーション要素には、モーションブラーを含める必要があり、そうしないと場違いに見えます。GeForce RTX GPU でより高速に実行されるモーションブラーをトランスフォームノードに適用することで、必要なリアリズムが得られたとリップマン氏は述べています。

次に、リップマン氏は元の映像に存在しない光を放つことでシーンを照らし、構図の要素を強化しました。彼は、GPU で高速化された人気の DaVinci Resolve カラーコレクターでプローブモディファイアーを使用し、照明を作成、色相を追加しました。

次に彼は、映像に 2D または 3D エフェクトを追加するために重要な、動きのマッチングを行いました。この場合、晴天の空色を、印象的な曇った暗い灰色に置き換えました。さらに Fusion 内で、彼はマージモードを選択し、空と構図を結び付けました。次に、ビデオの中心を右クリックし、Merge:1 Center、Modify With、および Tracker position 機能を微調整して使用し、動きのトラッキングを完了しました。

リップマン氏は、カラーマッチングでクリエイティブワークフローを完成させました。VFX コンポジションを適用する際には、現実的な期待に沿って適切なメンタルアプローチを行うことが重要であると述べています。

リップマン氏は次のように話しています。「私たちの目標は、VFX ショットをリアルに見せることではなく、元の映像と同時に同じカメラ、同じレンズで撮影されたように見せることです。その作業の大部分は、色、コントラスト、全体的な明るさをシーンのすべての要素と一致させることが需要なのです」

リップマン氏は、単一の雲ノードに色補正ノードを追加し、空の残りの部分と一致するように色相と類似性を微調整しました。その後、残りの雲にも編集を適用しました。リップマン氏はまた、色補正ノードを UFO に適用し、シーンの色を一致させました。

最終的な書き出しの段階では、GeForce RTX 40 シリーズ GPU に搭載された専用の NVIDIA デュアルエンコーダーにより、リップマン氏の書き出し時間は半分に短縮されました。これは、彼のようなフリーランサーにとって、厳しい締め切りに間に合わせるのに役に立つものです。デュアルエンコーダーは、Adobe Premiere Pro (人気の Voukoder プラグイン経由)、Jianying Pro (中国でトップのビデオ編集アプリ)、および DaVinci Resolve で利用することができます。

「GeForce RTX 4080 はパワフルで、より少ないリソースでより多くのことを実行できる能力を確実に提供してくれます。以前使用していたデュアル RTX 2080 GPU セットアップよりも確実に高速であり、RTX 3080 Ti の 2 倍の速さでありながら、消費電力とコストはほぼ同じです。さらに、DaVinci Resolve の AV1 コーデックと AV1 でのストリーミングも利用できます」と彼は語ります。

クリックして彼のレビューをチェックしてください。

ビジュアルエフェクトアーティスト、映画制作者、ギアヘッドのジェイリップマン氏

クリエイティブワークフローで AI が大きな役割を果たす中、ビデオエディターは DaVinci Resolve の RTX で高速化された AI 搭載機能の膨大なスイートを活用し、驚くほどの効率化を実現することができます。

これらには、顔の特徴を検出して、目のシャープや微妙なライティングのやり直しなどの修正を高速に実行する「フェイス修正」、超スローモーションビデオをすばやく作成する「スピードワープ」、DaVinci Resolve のニューラルエンジンを使用して手動編集なしでビデオのカットを予測する「シーンカット検出」が含まれます。

Unreal Engine コネクタが登場

NVIDIA Omniverse Unreal Engine Connector 200.2 は、Omni Live 2.0 による非破壊ライブセッションの機能強化をサポートし、Unreal Engine 内の Universal Scene Description (USD) アセットのより堅牢なリアルタイムコラボレーションを可能にします。コンテンツブラウザーで Nucleus for Omniverse USD およびオープンソースのマテリアル定義言語 (MDL) のサムネイルがサポートされるようになり、より直感的なユーザーエクスペリエンスが実現します。

Omniverse Unreal Engine コネクタは、以下を含む Unreal Engine 5.1 へのアップデートもサポートしています。

Lumen — Unreal Engine 5 の完全に動的なグローバルイルミネーションおよびリフレクションシステムで、大規模で詳細な環境において無限のバウンスと間接鏡面反射を伴う拡散相互反射を大規模にレンダリングします。
Nanite — 内部メッシュ形式とレンダリングテクノロジを使用して多数のオブジェクトでピクセルスケールの詳細をレンダリングする仮想化されたジオメトリシステム。
Virtual Shadow Maps — 映画品質のアセットと動的に照らされた大規模なオープンワールドで機能する、一貫性のある高解像度のシャドウを提供。

Omniverse Unreal Engine Connector は、バージョン 4.27、5.0、および 5.1 の Unreal Editor をサポートしています。完全版のリリースノートをご覧ください。