ピクセル パーフェクト – GeForce RTX 40 シリーズおよび 30 シリーズ GPU でRTX Video Super Resolution が利用可能に

投稿者: Brian Choi

AI を活用したアップスケーリング機能により、Google Chrome および Microsoft Edge ブラウザでのストリーミング ビデオ コンテンツを強化します。

RTX Video Super Resolution (VSR) のリリースにより、GeForce RTX 搭載 PC で Google Chrome および Microsoft Edge ブラウザを使って視聴するストリーミング ビデオがアップグレードします。

現在、インターネット帯域幅の 80% 近くがビデオのストリーミングに使われています。そして、そのコンテンツの 90% は、Twitch.tv、YouTube、Netflix、Disney+、Hulu などの人気のあるサービスから、1080p 以下でストリーミングされているのです。

しかし、視聴者が 1080p より高解像度のディスプレイを使用している場合(多くの PC ユーザーがそうであるように)、ブラウザはディスプレイの解像度に合わせてビデオを拡大する必要があります。ほとんどのブラウザは基本的なアップスケーリング技術を使用しているので、最終的な画像はぼやけたものになります。

RTX VSR により、GeForce RTX 40 および 30 シリーズ GPU ユーザーは、AI を利用して、低解像度のコンテンツをディスプレイの解像度に合わせて、最大 4K にまでアップスケールできるようになります。AI により、ブロック状の圧縮アーチファクトが除去され、ビデオのシャープネスと鮮明さが向上します。

処方された眼鏡をかけると瞬時に世界の焦点が合うように、RTX Video Super Resolution は、GeForce RTX 40 および 30 シリーズ PC を使う視聴者に、鮮明な画像のストリーミング ビデオを提供します。

RTX VSR は、最新の GeForce Game Ready ドライバ の一部として提供されています。このドライバは、『Atomic Heart』 や 『THE FINALS』のクローズド ベータなどの新しいゲームのリリースに向けて最高の体験を提供します。

AI アップスケールの進化

AI アップスケーリングとは、低解像度の画像をディープラーニング モデルに入力し、高解像度の画像を予測することで、低解像度のメディアを高解像度に変換するプロセスです。この予測を高い精度で行うには、ニューラルネットワーク モデルを異なる解像度の無数の画像で学習させる必要があります。

4K ディスプレイは、低解像度の画像を画面に合わせて引き伸ばす必要があるため、映像がにじんでしまうことがあります。AI を活用することで、低解像度の映像も鮮明に表示することができます。

この AI モデルは、低解像度のビデオでも、従来のスケーラーでは再現できなかった驚異的なシャープネスとディテール アップを実現します。エッジはよりシャープに、髪の毛はよりくっきりと、風景は鮮明に映し出されます。

2019 年、このテクノロジの初期バージョンが SHIELD TV でリリースされました。ストリーム コンテンツをテレビ向けに改善し、480p から 1080p までのコンテンツを 3 メートルの視聴距離に最適化する画期的な機能でした。

PC 視聴者は通常、テレビの視聴者よりもはるかにディスプレイに近い場所に座っているため、アップスケーリングにはより高いレベルの処理と洗練された品質が求められます。GeForce RTX 40 および 30 シリーズ GPU により、ユーザーは Tensor コアを備えた非常に強力な AI プロセッサを手に入れ、RTX VSR による新世代の AI アップスケーリングが可能になりました。

RTX Video Super Resolution の仕組み

RTX VSR は、エッジ検出や特徴的なシャープネス処理を超えて、ストリーミング ビデオ コンテンツの品質を劇的に向上させる AI ピクセル プロセッシングのブレイクスルーとなります。

ブロック状の圧縮アーチファクトは、ストリーミング ビデオの根強い問題です。サーバー、クライアント、コンテンツのいずれが原因であれ、従来のアップスケーリングではアーチファクトが増幅されることが多く、ストリーム コンテンツを視聴する人にとってあまり快適ではない視覚体験が残ります。

RTX VSR は、映像の圧縮によって生じるアーチファクト (ブロックノイズ、エッジのリンギング アーチファクト、高周波成分のウォッシュアウト、平坦な部分のバンディングなど) を低減、除去し、質感の損失を低減させます。また、エッジやディテールをシャープにします。

このテクノロジでは、アップスケーリングと圧縮アーチファクトの低減を 1 回のパスで実行するディープラーニング ネットワークを使用しています。ネットワークは、低解像度のビデオ フレームを分析し、ターゲット解像度での残差画像を予測します。この残差画像は、従来のアップスケーリング画像の上に重ねられ、アーチファクトのエラーを修正し、出力解像度に合わせてエッジを鮮明にします。

このディープラーニング ネットワークは、様々な圧縮レベルの幅広いコンテンツでトレーニングされます。ネットワーク トレーニングの参照として、非圧縮画像には存在しない、低解像度または低品質のビデオに存在する圧縮アーチファクトの種類を学習します。生成されたモデルが、ほぼすべての実世界およびゲーミング コンテンツで有効であることを確認するために、広範な視覚的評価が採用されています。

使用するには

RTX VSR は、GeForce RTX 40 または 30 シリーズの GPU を必要とし、Google Chrome とMicrosoft Edge でストリーミングされるほぼすべてのコンテンツで動作します。

また、この機能を利用するには、最新の GeForce Game Ready ドライバ、または 3 月にリリースされる次の NVIDIA Studio ドライバへのアップデートが必要です。Chrome (バージョン 110.0.5481.105 以上)、Edge (バージョン 110.0.1587.56) ともに、最近アップデートして RTX VSR に対応しています。

RTX VRS を有効にするには、NVIDIA コントロール パネルを起動し、「ビデオ イメージ設定の調整」を開きます。「RTX ビデオ強調」のスーパー解像度のボックスをチェックし、GPU パフォーマンスへの影響が最も少ないものから、アップスケーリングの改善レベルが最も高いものまで、1~4 の中から画質を選択します。

その他のセットアップ構成など、詳細については、NVIDIA ナレッジベースの FAQ をご覧ください。