Baraja、Hesai、Innoviz、Magna、Ouster が NVIDIA DRIVE 開発者エコシステムに参加

自動運転車向けセンサーの変革について言えることは、オープンな開発プラットフォームを維持することが最善だということです。

この理由から、NVIDIA DRIVE が多くの自動運転車センサーを稼働するプラットフォームとして選ばれています。

NVIDIA は、カメラ センサーとともに LiDAR が自動運転車の認識スタックには重要な構成要素であると長い間認識していました。LiDAR センサーは、目に見えないレーザー光を超高速で照射し、瞬時に跳ね返ってくる信号から詳細な 3D 画像を描画できます。

この信号は、周囲の 3 次元ビューを表す「点群」を作り出し、LiDAR センサーにより可視性、冗長性、多様性を得られることで安全な自動運転、および自動化を可能にします。

最近になって、LiDAR メーカーの Baraja、Hesai、Innoviz、Magna、Ouster が NVIDIA DRIVE プラットフォームに対応した製品を開発し、堅牢なパフォーマンスと柔軟性をお客様に提供するようになっています。

これらのセンサーには、Innoviz の軽量で価格の手頃なロングレンジのソリッドステート式 LiDAR や、Baraja の長波長ロングレンジ センサーなどがあり、各企業それぞれ独自の機能を AV センシングにもたらしています。

Baraja の事業開発担当バイス プレジデント副社長であるニック ラングレールスミス (Nick Langdale-Smith) 氏は次のように述べています。「Baraja の Spectrum-Scan LiDAR を NVIDIA の認識技術やコンピューティングのソリューションと組み合わせることで、当社のお客様は今まで以上に長距離で、さらに向上した認識機能を車両に搭載することが可能です。これは、高速道路でのスピードでも、自動運転車の安全運転を確保するために重要であると考えています。」

また、Innoviz の CEO であるオマー ケイラフ (Omer Keilaf) 氏は次のように述べます。「当社の新しい InnovizOne ソリューションは、オープンで柔軟な NVIDIA DRIVE プラットフォーム上で利用できるようになりました。これにより、自動運転業界などでソリッドステート式 LiDAR をシームレスに統合し、大量に採用することが可能になります。」

InnovizOne ソリッドステート式 LiDAR ソリューションから生成された画像

Ouster の OS シリーズのセンサーは、自動運転のユースケースに対応できる高解像度とプログラマブルな視界を提供します。また、デジタル LiDAR System on a Chip を搭載することでカメラで写したような画像を提供し、認識能力を向上させています。

Hesai の最新の Pandar128 センサーは、0.3～200 メートルの検出範囲で 360 度の水平視野を提供します。垂直視野では、より高密度のビームを使用し、関心領域に焦点を絞って高解像度を実現しています。また、最小検出範囲を低くしたことで LiDAR センサーの近くや前方の死角領域を減らしています。

Hesai の共同創設者兼 CEO であるデビッド リー (David Li) 氏は次のように述べています。「Hesai Pandar128 の解像度と検出範囲では、より遠距離での物体検出が可能になるため、高度に自動化された自動運転システムには理想的なソリューションになります。当社のセンサーが業界をリードする NVIDIA DRIVE プラットフォームと統合することで、AV 開発者の効率性がさらに向上することでしょう。」

Hesai Pandar128 は、さまざまな距離にある物体や道路標識をクリアに検出します

NVIDIA DRIVE エコシステムにこれらの企業が加わったことで、検証済みのハードウェアで自動運転車開発のあらゆるニーズに対応できるようになります。

Magna Electronics のシニア バイス プレジデントであるシャラス レディ (Sharath Reddy) 氏は次のように述べています。「当社のソリッドステート式 LiDAR 技術をスケーラブルな NVIDIA DRIVE プラットフォームと互換性を持たせることで、当社のセンサーを開発のどの段階でも活用できるようになります。」

プラグ アンド ドライブ

一般的に 自動運転の開発者は、さまざまなバリエーションのセンサー スイートを実験し、センサーの数、タイプ、配置を修正します。こうした構成は、車両の機能を継続的に改善したり、新しい機能をテストするのに必要となります。

オープンで柔軟なコンピューティング プラットフォームにより、こうした修正の繰り返しが容易になるため、自動運転車の開発の効率性が向上します。また、産業界では、Sony などのカメラ メーカーから、Continental などのレーダー メーカー、FLIR などの赤外線センサー メーカーまで、60 社を超えるセンサー メーカーが NVIDIA DRIVE AGX プラットフォームを活用した製品開発に取り組んでいます。

NVIDIA はコンピューティング プラットフォームに加えて、NVIDIA DRIVE Sim (サードパーティー製センサー モデル用のプラグインを備えたオープン シミュレーション プラットフォーム) によるインフラストラクチャを提供しており、自分たちが採用したセンサー構成を実際に体験することができます。自動運転車ソリューションにおけるエンドツーエンドのプロバイダーとして、NVIDIA は大手センサー メーカーと長期に渡り、緊密に連携しています。

Ouster の CEO であるアンガス パカラ (Angus Pacala) 氏は次のように述べています。「新しい OS0-128 および OS2-128 LiDAR センサーを含む Ouster の柔軟なデジタル LiDAR プラットフォームは、高性能かつ低コストの 3D イメージングを必要とするほぼすべてのアプリケーションに適合するよう、お客様が範囲、解像度、視野を幅広く選択できるようにしています。Ouster が NVIDIA DRIVE エコシステムの一員となったことで、お客様は当社のセンサーを従来よりも簡単にプラグ アンド プレイできるようになりました。」

Ouster の LiDAR センサーによるストリート レベルのビュー

一点集中

NVIDIA DRIVE エコシステムには、ティア1 サプライヤーだけでなく Velodyne や Luminar など、波長、信号技術、視野、範囲、解像度などの異なる機能に特化した多様な LiDAR メーカーも参加しています。このように、多くのメーカーが参加することで、お客様に柔軟性だけでなく、特定の自動運転アプリケーションをカスタマイズする機会も提供しています。

NVIDIA DriveWorks ソフトウェア開発キットにはセンサーの抽象化レイヤーが用意され、プラットフォーム上の新しいセンサーの起動プロセスを合理化するシンプルで統一されたインターフェイスが提供されており、開発者がさまざまなセンサー構成をテストや検証をする際の貴重な時間と労力を節約できます。

Velodyne の LiDAR センサーによって生成された 3D 点群

「自動運転車の安全性を最大限に高めるには、レーダーや LiDAR などのセンサー技術を組み合わせて、あらゆる状況下で視界を確保する必要があります。NVIDIA はオープン エコシステムに取り組んでいるため、OEM やティア１メーカーは、アプリケーションごとに最も安全で費用効果の高いセンサー構成を選択できます」と、Tirias Research の主席アナリストであるジム マクレガー (Jim McGregor) 氏は述べています。

NVIDIA DRIVE エコシステムを利用することで、自動運転車の開発者は、自社の車両に適したタイプのセンサーを柔軟に選択できるだけでなく、自律性をさまざまなレベルに設定して構成を繰り返すことができます。最高の選択肢を備えたオープン AV プラットフォームである NVIDIA DRIVE で、自動車メーカーは主導権を握ることができるのです。