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高知工科大学が、構内の PC やワークステーションを NVIDIA GRID を活用した VDI 環境へ移行

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「人が育つ大学」を目指して、教育や研究、社会貢献に関するシステムを取り入れ、革新的な大学運営を進めている高知工科大学が、VDI の環境に NVIDIA GRID を導入いたしました。

同大学は約 500 台のワークステーションと 100 台のパソコン端末をわずか 3 名で運用保守を行っていました。夜間や早朝に、研究や自己学習などで端末を使う学生も少なくないため、トラブル対応は授業時間中だけではありませんでした。また、Windows の環境では、ログイン時に該当ユーザーのデータをサーバーからワークステーションのローカル ディスクに複製する仕組みになっているため、CAD などのアプリケーションを利用しているユーザーは、このデータの容量が数ギガバイトに及ぶこともあり、休み時間中に起動が完了しないケースもありました。

これらの課題を解決するために、同大学では VDI (仮想デスクトップ環境) を導入することを決断しました。VDI であれば、運用保守をサーバー側で集中化できるので作業の負担を大きく軽減できます。ただ、ワークステーション室には、CAD や CAE など高速なグラッフィックス処理が必要なアプリケーションを搭載する端末があり、こうした用途で使う端末には、NVIDIA の高性能グラフィックス カードを搭載していました。「OS は全て Windows、利用するアプリケーションはオフィスソフトだけ」といった、一般企業における VDI 移行とは異なる要件を抱えていました。

そこで選定したソリューションが「NVIDIA GRID」でした。VDI の環境に NVIDIA GRID を導入すると、サーバーに搭載している GPU を仮想マシンが利用できるようになります。仮想マシンにそのまま GPU を接続する形態ではなく、物理 GPU を仮想化する「vGPU」という機能を提供することが大きな特徴でした。これは、サーバーが搭載する全ての物理 GPU を統合的に管理し、ユーザーごとに必要なグラフィックス処理性能を割り当てる機能です。これを利用すれば、例えば CAD や CAE などの複雑な 3 次元処理を行うユーザーには大きなグラフィックス処理性能を、高度な 3 次元処理を実行しないユーザーにはそれなりのグラフィックス処理性能を割り当てることが可能になります。

ユーザーである学生にとっては、どの端末からでも同じデスクトップ環境が使えるという利点があります。メディア学習室は 24 時間開放されているため、深夜でも CAD や CAE などのアプリケーションを使って研究/学習することが可能になりました。

高知工科大学内のサーバーおよびワークステーション室の写真

また、同大学では今年の夏ころから順次、Windows 7/8.1 から同 10 へ移行することを計画していますが、ここでも NVIDIA GRID が大きく貢献することになります。同 10 では、同 7/8.1 以降で搭載された高度なグラフィカル ユーザー インタフェース「Windows Aero」が標準となり、大きなグラフィックス処理性能を要求するため、GPU を搭載していないパソコンやワークステーションでは操作性が悪くなります。同 7/8.1 では Aero を無効にすることができましたが、同 10 ではオフにすることができません。一般のパソコンやワークステーションでは、標準でグラフィックス チップを搭載しているのであまり問題にはならないのですが、グラフィックス処理を CPU で処理する一般的な VDI では確実に操作性が落ちることになります。NVIDIA GRID を導入している同大学の環境では、こうした問題は起こることはありません。

情報学群の教授と情報システムセンターのセンター長を務める福本昌弘氏は、今回導入したシステムを次のように評しています。「私たちは、学生が『やりたいことをできる』システム創りを目指しています。ですので、いつでもどこでも自由に研究や学習を実践できる場を提供することが大切だと考えています。新たに導入した VDI は、これを具現化する取り組みの一つだと考えています。」 現在は、大学が設置している端末からしか VDI を利用できませんが、将来は Wi-Fi を活用して学生が所有するパソコンで、キャンパス内のどこからでも VDI を利用可能にすることも想定しています。


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